深層における強欲の罠をどのように処理すれば期待値が最大となるのかを計算します。
もし野良の地図PTで特に取り決めがない場合、このように処理すればスマートだと思います。……たぶん。

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今回計算が少し長くなりました。
結果だけ知りたい方は最後の結論の項目をお読みください。

タップ/クリックで結論の項目へジャンプします。

はじめに


まず、ルールを確認します。

・1~9の9種類のカードによるハイ&ロー 左のカードが見えた状態で右の裏のカードの大小を当てる。左のカードより裏のカードの数字が高いと思うならHigh 低いと思うならLowを調べる。当たれば勝ち、外れれば負け
・勝つたびに報酬の金額、アイテムの個数が2倍→3倍→4倍→5倍→6倍 となり、最大5回挑戦可能。負けると当然全没収
・2回目以降は後でめくられたカードがそのまま残って左に移動し、次の裏のカードに対してHighかLowを選ぶ、ここで勝負せずドロップアウトする(報酬を持ち帰る)ことが可能
最初の1回のみ、カードが2枚とも見えない状態でチャレンジするか否かを選ぶ。チャレンジした場合左のカードが開けられて勝負することになる。ここで悪いカードが出たからといってドロップアウトできない。
同じカードが出た場合、報酬そのままで2枚とも引き直して強制再チャレンジ(ドロップアウト不可)


以下のようになります。
まず、このルールに仕掛けられた罠として、報酬の上昇倍率が挑戦回数のたびに減るということが挙げられます。
どういうことかというと、最初の1回は、報酬が1倍→2倍となるので当然報酬の上昇倍率は2倍です。勝率が50%を超えれば挑戦した方が期待値が高くなります
しかしながら最後の1回は5倍→6倍になり、報酬の上昇倍率はわずか1.2倍しかありません。
5回目の挑戦は、仮に勝率が80%あっても挑戦しない方が期待値があります。

例えば確率50%のギャンブルなら2倍→4倍→8倍→16倍→32倍……となるのが普通です。FF14の強欲の罠は進めば進むほどプレイヤーには不利になっていきます。

ちなみに当然のことながら選ぶカードは、4以下ならHigh、5ならどちらでも、6以上はLow、これ以外の選択肢を選ぶ理由は、裏のカードの数字が透視できる超能力者でもない限りは確率論上はないです。

※以下、9種類のカードがいついかなる場合でも常に1/9ずつの確率で出現するという前提の元で計算されています。

計算

では計算してみます。
各カード毎の勝率は以下のようになります。
なお、5の項目だけ足しても100%になりませんが、厳密に小数点第2位以下を足すとちゃんと100%になります。
カードの数字選ぶべき選択肢勝ち負け引き分け
1High88.9%0.0%11.1%
2High77.8%11.1%11.1%
3High66.7%22.2%11.1%
4High55.6%33.3%11.1%
5High or Low44.4%44.4%11.1%
6Low55.6%33.3%11.1%
7Low66.7%22.2%11.1%
8Low77.8%11.1%11.1%
9Low88.9%0.0%11.1%

しかしながらこのゲームは、引き分けになったときは2枚とも引き直します。
なので勝率の期待値を求めるためには、2枚とも数字がわからない状態の勝率も必要です。(初回の勝率もこれです)
上記の表から2枚とも数字が不明の場合の勝率期待値を計算すると、勝ち:56/81 負け:16/81 引き分け:1/9 となります。この試行は引き分けが理論上無限に続き得るのでそのまま計算できません。1回目に勝つ確率、2回目に勝つ確率……n回目に勝つ確率の数列における総和の極限を調べます。
1回目に勝つ確率は56/81。2回目に勝つ確率はこの確率の前に1/9の引き分けの確率をかけたものになります。n回の試行の後に勝つ確率は、n-1回の引き分けが続いたのちに勝つ確率に等しいです。
したがって勝つ確率は、初項56/81、公比1/9の無限等比級数の和となります。
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これを求めると、この無限等比級数の和は7/9に収束します。77.8%ですね。
つまり、初回と引き分けになったときの勝率は77.8%と言えます。

これらを用いると各数字毎の引き分けやり直しを含む勝利確率を導き出せます。以下の表です。
ちなみに1と9は勝ち確定ではないです。同じ数字が出てやり直しになり、そのやり直しで失敗すれば負けます。

左のカードの数字選ぶべき選択肢勝つ確率
1High97.5%
2High86.4%
3High75.3%
4High64.2%
5High or Low53.1%
6Low64.2%
7Low75.3%
8Low86.4%
9Low97.5%
裏(初回)-77.8%


次に、勝った時の報酬の上昇倍率と、期待値がちょうど0になるための勝つ確率を表にします。

挑戦回数報酬上昇倍率期待値±0となるための最低勝率
1回目2.00倍50.0%
2回目1.50倍66.7%
3回目1.33倍75.0%
4回目1.25倍80.0%
5回目1.20倍83.3%


このふたつの表から、強欲の罠を数学的に期待値が最大となるように処理する方法を導くことができます。

結論


カードは4以下ならHigh、5ならHighでもLowでも好きな方、6以上ならLowを選ぶこと。

強欲の罠は挑戦した方が期待値が高い。

2回目、3回目の数字が4~6ならドロップアウト。3以下、7以上ならチャレンジ。
4回目、5回目の数字が3~7ならドロップアウト。2以下、8以上ならチャレンジ。


この行動をすれば、理論的には一番多い報酬を得ることができます。
具体的に言うと、何も得られない確率が34.6%で、負けた時を含んで計算しても平均2.09倍の報酬を持って帰れます。


期待値的には0.02倍落ちますが、誤差レベルなので、覚えにくかったらもっと単純に言うと下のようになります。
4,5,6なら即降りろ、それ以外は攻めろ
何も得られない確率が37.0%で、平均2.07倍の報酬


ちなみに他の方法と比較してみるとこんな感じです。

・強欲の罠にチャレンジしない
何も得られない確率が0.0%で、平均1.00倍の報酬

・1回目のチャレンジのあと1か9以外はドロップアウト
何も得られない確率が22.8%で、平均1.76倍の報酬

・1回目のチャレンジのあと1,2,8,9以外はドロップアウト
何も得られない確率が26.8%で、平均1.96倍の報酬

・1回目のチャレンジのあと4,5,6が出たらドロップアウト
何も得られない確率が37.0%で、平均2.07倍の報酬

・漢に退却の2文字はない!ドロップアウトなし勝てば6倍ロマンの5連戦
何も得られない確率が71.5%で、平均1.71倍の報酬

・1回だけチャレンジ、2回目でドロップアウト
何も得られない確率が22.2%で、平均1.56倍の報酬

期待値最大の方法は負ける確率が34.6%もあるので、少し期待値は落ちますが安全にいくなら2番目や3番目の方法もありです。


■注意点
もちろんこれは期待値上のお話です。
極端な例を挙げると、100円賭けてコイントスをして、勝ったら1億円あげる。というギャンブルがあったとしましょう。計算するまでもなく期待値的にはやるべきです。が、50%の確率で100円損して終わります。このギャンブルを3回やったら1億5000万円くらいの期待値があるよ!と人に勧めてやってもらっても8人に1人は1億5000万円を得るどころか300円失って終わる羽目になるのです。それが確率の期待値というものです。
絶対に報酬を失いたくない!というのなら1回目からドロップするのも良い作戦だと思います。100%の確率で報酬を手に入れる方法は強欲の罠を無視する以外ありません。1回でも挑戦すれば20%以上の確率で失ってしまうのですから。この記事はそうした方のやり方を否定するための記事ではありません。